「絵はがきにされた少年」 藤原 章生2010年09月15日 02時25分

絵はがきにされた少年表紙
題名からは中身が全く創造できないシリーズ、その2です。
(その1は「妻を帽子と間違った男」ですね(^_^;) )

数年間にわたってアフリカを取材した特派員が、色々な人から聞いた話から感じたことを書き綴ったノンフィクション、である。
全体のテーマを一言で言っちゃうと
・ありふれたイメージで物事を決めつけて見ちゃいけない。
 ってことかな。本当のことは、ひとりひとりの言葉の中にある。相手はウソをついているかも知れないけどね。
筆者はこう言う。声高に貧困解消を叫ぶ前に、まず一人のアフリカ人のことをよく理解しなさい。そうすると人を助けるということが、どれほど自分を傷つけるかが分かるから。そして、そういう経験をした者はもう声高に叫ぶことはしない・・・。
「先進国」からの食料援助についてアフリカの女性は言う。「乏しい収穫を前に、これをどうやって分けて、どうやって食べていこうかと思っているときに、ただの食糧をが来ると、もう働く気がしなくなるのです」

題名のナゾ?については読んでのお楽しみということで(^_^)

(集英社文庫 2010年8月25日発行 600円+税)
※他の方々のブログです
http://sabasaba13.exblog.jp/3544373
http://arc.txt-nifty.com/book/2006/10/post_52d2.html
http://ameblo.jp/amoru-kun/entry-10170696380.html
アマゾンへのリンク