「沈没船が教える世界史」 ランドール・ササキ2011年02月19日 00時13分

「水中考古学」
よく分からないながらワクワクする響きではないか。

なんか、世界中の海から沈没船を探して、うまく行けば貴重なお宝ゲット!みたいな。○○山の埋蔵金探しって言うと反射的に眉唾って思っちゃうけど、大量の金貨を積んだ沈没船探し、だと信じちゃうもんなあ。

でも、本書を読むと、フィールドが水中なだけで、陸上の考古学と同じく地道で気の長い話だということが良く分かる。遺物を見つけて引き上げちゃう、なんて下の下。沈没船を発見したら、その地域をグリッドに分けて、丁寧に遺物を回収していく。同じ品物でも、船のどの部分で発見されたかで意味が違ってくる。
遺物は保存処理をしなければならない。まず、海中で吸収された塩分を洗い流す。1982年に引き上げられたイギリスの軍艦は2010年現在、まだ脱塩処理を受けている。

著者は、沈没船はタイムカプセルだと言う。地上の遺跡と違って、沈んだ時点の生活が封印されているからだ。
沈没船の調査によって、これからどんなことが明らかになってくるか。でも、個人的には、学問的成果より、金貨がザクザク出てくる方が興味があったりしますけど・・・。

(メディアファクトリー新書 2010年1月31日発行 740円+税) アマゾンへのリンク

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