「スウェーデンはなぜ強いのか」 北岡 孝義 ― 2010年11月24日

スウェーデンっていうと、何となく「福祉の進んでる国」とか「税金が高い国」っていうイメージの人って多いんじゃないかと思う。
本書で描かれているのは、経済学者の目から見たスウェーデンの姿である。
スウェーデンにおいても少子化と不況の影響は大きい。高福祉・高負担の政策を維持するためには、国民に更に負担を求めなくてはならない状況は他国と同様である。そこでスウェーデン国民は目先の利益ではなく、制度が持続可能な、信頼するに足るものかどうかで判断する。
お~い、スウェーデン国民、何で君らはそんなにカッコいいのか。
我が日本国の民度がそれほど高いとは思えないが、この落差はなんなのか。
本書は、その原因の一つとして、国民の政府への信頼度を挙げる。スウェーデンにおける国政選挙の投票率は80%を超える。スウェーデンの政治家は、明確なビジョンを示し、全ての情報を開示する。国民はそれに基づいて議論し、判断する。
我が国においては・・・(以下省略)。
結果として、スウェーデンでは高福祉を選択し、女性の就業率が高くなるとともに、他産業への転職が容易になっている。
日本の現状を考えると、常勤就労し・自宅所有・貯蓄有りという階層が安定した生活と生活に変動があった場合の保障を確保しているのに比べ、非常勤・借家・貯蓄少額という層が極めて脆弱な生活基盤しか持っていないという二極分化になっている。
年金制度の将来像を考えるに当たって、スウェーデン国民の選択は、一応押さえておいた方が良いのだろうなあ、と思います。
(PHP新書 2010年8月3日発行 700円+税)アマゾンへのリンク
本書で描かれているのは、経済学者の目から見たスウェーデンの姿である。
スウェーデンにおいても少子化と不況の影響は大きい。高福祉・高負担の政策を維持するためには、国民に更に負担を求めなくてはならない状況は他国と同様である。そこでスウェーデン国民は目先の利益ではなく、制度が持続可能な、信頼するに足るものかどうかで判断する。
お~い、スウェーデン国民、何で君らはそんなにカッコいいのか。
我が日本国の民度がそれほど高いとは思えないが、この落差はなんなのか。
本書は、その原因の一つとして、国民の政府への信頼度を挙げる。スウェーデンにおける国政選挙の投票率は80%を超える。スウェーデンの政治家は、明確なビジョンを示し、全ての情報を開示する。国民はそれに基づいて議論し、判断する。
我が国においては・・・(以下省略)。
結果として、スウェーデンでは高福祉を選択し、女性の就業率が高くなるとともに、他産業への転職が容易になっている。
日本の現状を考えると、常勤就労し・自宅所有・貯蓄有りという階層が安定した生活と生活に変動があった場合の保障を確保しているのに比べ、非常勤・借家・貯蓄少額という層が極めて脆弱な生活基盤しか持っていないという二極分化になっている。
年金制度の将来像を考えるに当たって、スウェーデン国民の選択は、一応押さえておいた方が良いのだろうなあ、と思います。
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