「つくもがみ貸します」 畠中 恵2010年06月28日 06時02分

つくもがみ貸します表紙
記念すべき1冊目です。
お紅と清次の姉弟が営む、古道具屋兼損料屋(レンタル業ですな)「出雲屋」では、年を経て妖怪となったモノたちが今日も噂話に夢中。そんな出雲屋に起きる騒動は・・・。

虚弱体質の若旦那とその保護者(?)である妖怪たちが活躍する「しゃばけ」シリーズでお馴染みの著者による妖怪モノです。
著者の本は、内容ノーチェックで買う(文庫になってからだけど)し、本書もハズレじゃない、ある意味期待通りの内容です。ただ、あまりに期待通りと言うか、お約束通りというか、読んで気持ちが揺すぶられる所がないのね。登場人物(妖怪も含めて)が記号的役割というか属性で動いている感じが強いんだよね。
主人公(かな)の清次の仕事ぶりをもうちょっと書き込むとリアリティーとともに個性も際だつんじゃないかしら。「アコギなのかリッパなのか」の聖クンの仕事ぶりの記述はうまかったと思うんだけど。
なんやかんや書きましたけど、読み終わるまで心地よい時間を提供してくれる本です。シリーズがもっと進めばキャラの厚みも増して、本書の読み方も(さかのぼって)変わるんじゃないかと思います。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://booker.asablo.jp/blog/2010/06/28/5188683/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。

アマゾンへのリンク